西南院のご紹介

  1. HOME
  2. 西南院のご紹介

西南院 草創

當麻寺 塔頭 西南院は、當麻真人国見が麻呂子親王によって草創された萬法蔵院を、
白鳳十二年 百済の僧正恵灌を導師に迎え、當麻寺として還造した時、
坤(裏鬼門)の守の寺院として創建されたのが始まりで、西塔の別当となった。

その後、弘仁十四年(八二三)に弘法大師が同院に留錫して、
曼荼羅堂に於いて「いろは歌」を御想念になった。
この時より同院は、真言宗となり、法灯は守り続けられ、人々の厚い信仰を集めている。
同院庭園は、江戸初期に造られたものを、
中期に一音法印によって改修された池泉廻遊式庭園で、西塔を東側に組み入れ、
その優姿を池泉に落し、美しい陰影は絵画そのものであり、他では見ることかできない。

また、 庭園の一隅にある水琴窟の妙音は、一時を無我の世界へ誘う。
春は新緑、夏は驟雨、秋は紅葉、冬は雪とその四季折 々の趣をそえ、
さつきや石楠花なども美しさを競いて心を和ませてくれる庭園である。

西南院のご紹介

西南院 三観音

御本尊十一面観音菩薩(弘仁時代・重要文化財)
一言の観音とも言い、万病消滅・富貴自在の仏である。頭上に十一の化仏をいただき、顔には厳しさはあるが、端正で穏やかな目鼻立ちと、均整のとれた体付きは慈悲そのものを表している。

聖観音菩薩(弘仁時代・重要文化財)
大きな宝髻をいただき、柔和な眉目と豊頬にして大きな耳をもち肢体は豊満で、腰をわずかに左にひねって悠然と立つ。人々を苦しみから救済して、福徳を与える仏である。

千手観音菩薩(藤原時代・重要文化財)
観音の慈悲を千の慈眼と千の慈手によって象徴的に表している。面長で丸昧のある顔と、和らか昧のある姿態はよく均整が取られている。四十二臂(手)に真数千本の手は、通常の人間の姿とはかけ離れ、衆生に慈悲の眼をむけ、救済の手を差し伸べるさまざまな力を表している。

文化財

西南院の主な文化財
・阿弥陀如来 ・中将姫 ・役行者 ・弘法大師
・不動明王 ・馬頭観音 ・大黒天 ・地蔵菩薩
・五大明王 ・愛染明王 ・歓喜天 ・文殊菩薩
・十二天 ・尼藍婆、毘藍婆(伝 前鬼、後鬼)
・當麻寺扁額(後奈良天皇筆)
・文亀曼荼羅旧軸木
・平成来迎図 など

ぼたん・石楠花

ぼたん・石楠花 しゃくなげ(4月中旬~5月上旬) しゃくなげは、深山に咲く幽玄の花である。 高雅な独特の気品を持つためか、山の神に捧げられ、また祭りの時には山の神から授かるというように、宗教的行事に深い関わりのある花である。 清楚に咲き誇る花に、人の心は奪われ、時を忘れる。 ぼたん(4月中旬~4月下旬) ぼたんは富貴の花といわれ、艶姿は華麗にしてまさに百花の王である。 明るさと豊かさを象徴し、躍進する姿を表し、美しさは見るものを魅了する。 妍を競いつつ境内いっぱいに咲き乱れる花の甘い香りは、目を覚まさせ「無言の説法」をなしている。

もみじ(11月中旬~12月上旬) 山手に点在し、中でも樹齢300年を超える三本は、黄・橙・赤とそれぞれに色を染める。 赤いもみじの裏葉越しに見る西塔の雄姿はまた趣を異にする。 花いかだ(4月上旬~4月下旬) なんじゃもんじゃ(4月下旬~5月上旬) ハンカチの木(4月下旬~5月上旬) さつき(5月中旬~5月下旬) 蓮(7月上旬~8月上旬) さるすべり(8月中旬~9月上旬) 嶬峨菊(10月中旬~11月中旬) ろうばい(12月上旬~1月中旬) 千両(12月上旬~1月上旬)